システムエンジニアになるためのITスキルを学ぶ学校には、有料のものもあれば無料のものもあります。
まったくプログラミングなどをした事がない初心者にとっては、一体無料と有料のどちらの学校を選べばいいのか迷ってしまうことでしょう。
無料で学べるのであれば、とてもお得そうな感じもするでしょうが、必ずしもそうとは言い切れないところがあり注意が必要です。
ここでは、無料と有料の両方の学校の特徴について解説していきます。
とりあえず転職したいなら無料システムエンジニアスクールもあり
近年、無料のシステムエンジニアスクールというのがけっこう登場しています。
タダでプログラミングスキルなどを学べる上に、IT関連会社への就職の斡旋や各種就職支援もしてくれるということで、何か手に職をつけて就職をしたいと考えている人にとっては魅力的に見えるかもしれません。
たしかに、とりあえずIT業界に就職したいという場合には、このシステムエンジニアスクールを選択するのは悪くないでしょう。
また、このようなスクールでは、就職するために必要な指導もしてくれます。
例えば、履歴書や職務経歴書の書き方や、面接を突破するテクニックなども指導してくれます。
さらにIT業界の基本的な知識などもレクチャーしてくれるので、未経験者が就職するのには有り難いものです。
しかし、無料のシステムエンジニアスクールというのは、誰でも利用できるというわけではありません。
たいていの場合試験があり、それに合格しないとダメです。
それから年齢が若いというのが一番の条件になることが多く、あまり歳をとっていると受け入れてもらえません。
できれば20代前半くらいが望ましいです。
無料のシステムエンジニアスクールは就職が前提
無料で利用できるシステムエンジニアスクールは、タダで利用できるので一見良さそうに見えますが、注意しないといけない点もあります。
それは、必ず就職をすることが前提となっていることです。
学んだ後は、必ずIT会社で就職しないといけません。
もしも就職をしないで途中で学ぶことをやめたり、転職した会社をすぐにやめたりしたら、その時は受講料を払わなければならなくなったりするので気をつけましょう。
ですから、あやふやでいい加減な態度で利用するのは避けなければいけません。
しっかり転職をして、その会社で頑張っていくという強い意志が必要です。
実は、無料のシステムエンジニアスクールというのは、何も慈善事業でこのような教育を行っているわけではありません。
生徒をIT企業に紹介することで、そのIT会社からばっちり報酬を得ているのです。
生徒はいわば商品なのであり、ビジネスとしてやっているわけです。
そこらへんのこともちゃんと分かった上で利用したいものです。
就職に縛られることなく、プログラミングスキルを学びたいというのであれば、有料の教室に通った方がいいです。
無料システムエンジニアスクールの講習の質はあまり高くない
無料のシステムエンジニアスクールは、いちおうIT関連のスキルを教えてはくれますが、その講習内容の質は、正直にいうとそんなに高くありません。
講習の期間はだいたい1ヶ月くらいで終わるのが普通です。
少しでもプログラミング等を学んだことのある人なら、ITスキルを1ヶ月程度で習得できるわけがないことくらいすぐに分かります。
1ヶ月だけの勉強ではたいしたスキルは身につきませんから、あまり良いところに就職できないケースも少なくありません。
良いところに就職する人は、入学する前から独学でかなりのレベルまで学習をしている場合が多いものです。
ですから、無料のシステムエンジニアスクールでの講習だけでなんとかしようとするのではなく、事前に自分でも学んでおいた方がいいでしょう。
その上でこのようなスクールを利用すれば、良いところに就職できるかもしれません。
また、ITスキルというのは日進月歩でどんどん変化していくので、転職した後もプログラミングなどの勉強を続けて、自分のスキルを磨き続けていく努力が欠かせません。
じっくりと腰を据えて学ぶなら有料がおすすめ
無料のシステムエンジニアスクールは転職するのには有利ですが、就職することが前提となっていたり講習期間が短かったりと色々と縛りがあるため、腰を落ち着けてITスキルを学びたいという人には向きません。
じっくりと本当のITスキルを身に着けたいというならば、有料のシステムエンジニアスクールに通って勉強をするといいです。
有料のスクールでは、就職を強制されることもないので、じっくりと学習を続けていけるでしょう。
ただ、有料だから就職に弱いかというと、必ずしもそういうわけではありません。
有償のシステムエンジニアスクールでも就職支援を行っているところはたくさんあり、IT企業への就職を斡旋してくれるサービスをやっているところもあります。
有償システムエンジニアスクールのネックになるのは、やはり料金が高いということではないでしょうか。
それなりの技術を習得するためには、だいたい30万円前後の授業料がかかってしまいます。
これだけのお金を簡単に払える人は、そう多くはありません。
それでも、真剣に将来を考えるなら、無料よりは有料スクールの方がおすすめです。